【 開催概要 】
場 所 : 太平寺 〒543-0075 大阪市天王寺区夕陽丘町1-1
地下鉄谷町線四天王寺前夕陽丘駅下車@A出口前
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日 時 : 2013年3月10日(日)、13日(水)(新暦祭)
4月8日(月)花祭り・甘茶接待 、13日(土)・14日(日)(旧暦祭)
問い合わせ : 06-6779-9133
虚空蔵菩薩の仏徳にあやかって
「十三まいり」とは、かつて子どもたちが一人前として認められた年齢、すなわち13歳になった(男子は13歳で元服)時、虚空蔵菩薩の仏徳にあやかり「知恵詣り」「知恵貰い」と称して参詣する行事です。
虚空蔵(こくぞう)菩薩は日本三体の一つと伝えられ、虚空のような広大無辺の知恵と慈悲を持ち、衆生の願いを叶えるとされ、また十三仏信仰の13番目、満願成就の仏様です。この虚空蔵菩薩にあやかるため、その御縁日に智福の授与を祈ってお参りしたことが起源です。
十三まいりの寺・太平寺
太平寺は大阪における「十三まいり」の寺として親しまれ、創建400年近くと推定される曹洞宗の寺です。
16世紀の中ごろにあったとされる隆翔寺という真言宗の寺を前身とし、1663年(寛文3年)、加賀国大乗寺21世の超山ァ越大和尚が荒れた諸堂を復興し、幕府に願い出て曹洞宗に改め『護国山太平寺』と称したと文献に記されています。
その後太平寺は禅の道場として全国から修行僧が集まり、大坂にあって重要な地位を占めるようになりました。
太平寺には虚空蔵菩薩の霊像が祀られていて、「大阪の虚空蔵さん」、「なにわの十三まいり」といわれ、江戸時代の文献の記述からは、虚空蔵菩薩が子どもの「知恵貰い」の仏像として、多くの人々の信仰を集めていた様子がうかがえます(『摂津名所図會大成』)。
子どもたちの成長を願って
13歳という年齢は、男女とも心身が一段と発達する時です。女の子は「本身祝い」といって、この時初めて本裁ちの大人の着物を作ってもらい、肩上げして十三まいりをする習慣が現在まで続いています。
しきたりとしては、この時初めて生涯使う数珠を買ってもらい、大人の世界に仲間入りしました。また、当日境内で13種類のお菓子を求め、お供えして持って帰り、家中で食べてお祝いしました。これを「十三智菓」といいます。
現在は新暦と旧暦の3月13日、つまり3月13日と4月13日を中心に十三まいりが行なわれており、今年は3月13日〜15日に新暦祭、4月12日に大祭、13日に旧暦祭が行なわれます。また、毎月13日の虚空蔵菩薩の御縁日にも祈祷会が行なわれます。
時代が変わっても、子どもの成長を願う親の心は変わりません。今年13歳になられるお子さんがおられる方は、虚空蔵さんのような広い心と数多くの知恵を子どもに授かれるよう、お参りをされてはいかがでしょうか。