浄瑠璃の名作となった悲劇の恋人たちを供養する
梅川・忠兵衛の墓(うめかわちゅうべえのはか)
梅川と忠兵衛は、大阪に実在し、浄瑠璃『冥土の飛脚』のモデルとなった恋人同士です。
淡路町の飛脚問屋の忠兵衛は、新町の遊女梅川と恋仲になり、梅川を身請けするために、預かった公金に手をつけるという大罪を犯してしまいます。二人は梅川の故郷、新口村(現柏原市)へ逃げ、そこで捕われの身に。忠兵衛は処刑され、梅川は近江で懺悔の日々を送りました。
この事件を元に近松門左衛門が生み出したのが、名作戯曲『冥土の飛脚』です。
二人の墓は死後150年ほど経った安政年間に建てられました。忠兵衛の墓には「妙法頓覚利達」、梅川の墓には「梅室妙覚信女」と刻まれ、墓の横には「梅忠ノ碑」もあります。
〒543-0017 大阪市天王寺区城南寺町
梅川・忠兵衛の墓